とある女性コンサルタントの一日

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こんにちは。TY&Partnersコンサルタントの東江です。今回は、特に未経験からコンサルティングファームへの転職を目指す若い方々から質問をいただくことが多い「コンサルタントの一日」について紹介します。

もちろん、その方の役職・クラスや所属している部門によって、1日をどう過ごしているかはは大きく変わります。
本記事ではリモートワークをベースに働いている社員、かつ、徐々に増えつつある女性コンサルタント(お子様がいる/地方の実家に住みながら勤務)を例に見ていきたいと思います。
やや特殊な設定のように思われるかもしれませんが、昨今のコンサルティングファームにおける勤務形態としては「リモートワークがほとんど」はむしろ普通です。
また、「所属事務所と遠く離れた場所で勤務している社員がいる」というケースも特別驚くようなことではなくなってきました。
多くの方に参考になる働き方像を表現してみましたので、ぜひ読んでみてください。

スケジュールを大きく左右する要素

まず、コンサルタントにとって1日のスケジュールに大きな影響を与える3つの要素を紹介いたします。

プロジェクトのフェーズ

一般的にコンサルタントはプロジェクト次第で忙しさに大きな幅が見られます。
プロジェクトの終盤の大詰めの時期は夜遅くまで作業を行わざるを得ないこともあります。逆に、次のプロジェクトにアサインされるまでに空いた時期があれば長期休暇をとることもできるという具合に変動します。

また、俗に「火消し」と呼ばれることが多いですが、進行に問題を抱えているプロジェクトに途中から急遽参画することになった場合も一時的に稼働が高くなることが多いようです。
揺らいでいる顧客からの信頼を回復するために、参画当初プロジェクトメンバーの負担を顧みること難しいという状況も少なくないのでしょう。

プロジェクトの形態

プロジェクトの形態は、クライアント先に常駐する形態と、クライアントと定例会等を設定し随時ディスカッションを行っていく形態の二通りあります。
昨今はコロナウイルスの感染拡大を受けて、顧客先においてもリモート勤務が主流となっている場合も多くあるため、常駐プロジェクトは大分減っています。
とはいえ、業界柄、機密事項を多く扱うため顧客先での作業が義務付けられる場合など、クライアントが常駐を希望するケースも一定数あります。
常駐型プロジェクトの場合は、クライアント先の勤務時間に合わせた出勤がスタンダートということになります。
帰宅時間はオフィス入館の制約にもよりますが、定時に帰宅するとクライアントから「熱い」視線を感じてしまうため帰りにくくなる…、ということもあるようです。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトメンバーは、プロジェクトを管理するマネージャーやアサインされる自分以外のメンバーを指します。
プロジェクトを管理するマネージャーのスタイルによって、定例会議や残業が多くなることもあります。
逆に、残業を嫌うマネージャーの場合は「太く短く」働くスタイルになる場合もあります。定例会議も少なくなる場合があります。
現在は、プロジェクトにおいてマネジメントを担うような役職のコンサルタントの評価指標の一つに、「メンバーに残業を強いることなくプロジェクトを推進する」ということが含まれていたり、メンバーの残業時間が一定以上になるとマネージャーの評価が下がる、という制度になっていることも多いようです。
必然的に、プロジェクトマネージャーの質によって変わる範囲は狭くなり、多くのプロジェクトマネージャーが「プロジェクトの円滑な推進とメンバーの負担軽減を両立することに大きく気を配っています。

コンサルタントの一日

ここからは冒頭でも紹介した女性コンサルタント(お子様がいる/地方の実家に住みながら勤務)の一日を例に、コンサルタントが普段どのように過ごしているのか、見ていきましょう。

8:30 始業前

毎朝情報収集は欠かさず行っています。チームミーティングに向けて頭を整理することもできるので、スタートダッシュをするために有効な時間だと思っています。
Web上でプロジェクトについての関連記事を読んだりニュースを見たりとツールは様々ですが、短時間で効率よく情報収集ができるように意識しています。

9:00 始業

自室でパソコンを立ち上げ、まずはメールやチャットツールのチェック。昨日マネージャーにレビューをお願いした資料のレビュー内容をチェック。
また、プロジェクトチームのメンバーからの細かな相談などにコメントしていきます。
全体の6~7割は、今アサイン中のプロジェクトに関するメール・チャットですね。

9:30 チームミーティング

チームメンバー6名でオンラインミーティング。
資料の確認やアクションプランの検討、想定問答などに関する議論を行っています。
顧客先とのミーティングであっても、コンサルタント/シニアコンサルタントクラスといった比較的若手のコンサルタントだけで対応する場面もあります。
そのため、若手が積極的に発言して、マネージャーやシニアマネージャー(プロジェクトのマネジメントをしているメンバー)に直接確認する主体性が求められます。
当事者意識をもってプロジェクトに参画できるという点ではありがたいことですが、最初はちょっと緊張しましたね。

10:30 今週末のクライアントミーティングに向け、資料作成

担当しているのは、自動車関連メーカー企業の東南アジア拠点を統括する現地法人の事業再生プロジェクトです。
現在は計画策定フェーズで、日々、クライアントとやり取りをしながら、必要な情報を集め、ロードマップに落とし込んでいるところです。
この日は今週末に顧客先でのミーティングがあり、それに向けて、資料の作成を進めました。
詳細なスケジュールを立てたり、タスクを整理したり、アクションプランをまとめて課題を抽出したり、作業は多岐にわたります。
途中で後輩社員とミーティングを行い、協働して進めているタスクの進捗を聞いてレビューやアドバイスをすることもあります。
クライアントとのミーティングに提出する資料は、事前にコンプライアンスなどのチェックを受ける必要があるので、ある程度余裕をもって仕上げる必要があります。
一見、面倒なプロセスに見えますが、監査法人グループに所属している以上、さまざまな規制をクリアしているか判断があることは、今は当然として受け入れています。

12:30 ランチ

東京オフィスの所属になっていますが、実家で暮らしているため、昼は母の手料理を食べています。
夫婦2人だけで暮らしていた時よりも、衣食住はむしろ楽?という噂もあります。
午後の業務を開始する10分ぐらい前にルイボスティーを飲んで、スッキリした状態で仕事を再開するようにしています。

13:30 引き続き資料作成など

チームミーティングを受けて、さらに資料をブラッシュアップ。
細かな修正や細部の調整などを行います。もちろんコンサルタントの価値が資料だけにあるわけではないですが、高額な単価で受注している以上、資料の誤字脱字やインデントのずれなど、細かいところまで気を配った資料を作ることが求められる文化があります。
複雑な図形やモデル図を伴う場合は、社内にある資料作成を専門としてサポートしてくれる部門に応援をお願いすることもできます。
エクセルやパワーポイントなどを用いて資料を作成しているか、クライアントとミーティングしているか、チームメンバーとミーティングをしているか。
この3種類が業務時間の大半です。

14:00 クライアントミーティング

クライアント5名、PwCコンサルティング3名の、計8名でミーティング。
この日は、海外で新しいビジネスを立ち上げるために必要な条件は何か、必要な条件をクリアするためにどのような方法があるのか、現地企業との協業やM&Aは必要か、といったことを議論しました。
基本的には日本語で会話をしていますが、PwCの海外チームが入る場合は英語でのやり取りもしています。

16:00 海外メンバーとのミーティング

現在アサインされているプロジェクトが海外案件なので、海外拠点の同じ部門のメンバーに先進事例についてヒヤリングをするミーティングを持っています。
日本の動向だけではなく、海外の最新状況をいち早く入手できるのは、海外拠点を持つコンサルティングファームの特徴かもしれないですね。
もちろん、ミーティングというスタイルでお願いしなくても、社内のナレッジデータベースを閲覧すれば、同様の業界、同様のテーマで実施された過去のプロジェクトの事例を閲覧することが可能です。
社内にはナレッジチームも存在しており、このような海外事例はただ保存されているだけではなく、検索すればどんな内容の資料なのかがわかるようなインターフェースでシステム上整理してくれています。

17:00 いったん終業

子供がまだ1歳なので、家族の時間を大切にしています。17時ごろにいったん仕事を終え、子供とコミュニケーションをとりながら夕飯を準備します。
食事も家族みんなでそろって食べることが多いです。
コンサルタントはミーティングなど決められた時間を除けば自身で時間管理をしていることもあり、私生活で大事にしている家族の時間を作ることができています。

20:00 簡単な作業など

家族との時間がひと段落した後は、社内手続き的な事務作業や、データ分析や調査レポートの取得など、比較的単純で急ぎではない業務を行っています。
後回しになりがちなタスクを着実に片付けることができます。翌日に持ち越しても問題ないような作業をこの時間に回すことで、あまり終業時間が遅くならないようにコントロールしています。
終業はいつもだいたい21:00頃。無理せず時間配分をしっかり管理しながら、有意義な毎日を過ごしています。

まとめ

以上、コンサルタントの一日を見てきましたが、どんな印象を持ちましたか?
思ったよりハードスケジュールではない印象を持たれた方も多いのではないでしょうか。
冒頭申し上げた通り、プロジェクトの内容にもよりますが、自身の裁量が多いコンサルタントの一日は魅力に見える方も多いと思います。
コンサルティング業界を今後のキャリアとして考えた際はぜひTY&Partnersにご相談ください。
今後のキャリアも含め一緒に考えていきましょう。

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